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書籍名 原価計算【六訂版】
著者 岡本 清
定価 \9,900 (本体\9,000+税10%)
発行年月日 2000/04
サイズ A5判・1036頁
書籍Nom. ISBN 4-7658-1009-7

▽【重要ポイント2色刷り】
▽日経・経済図書文化賞 受賞

原価計算【六訂版】・岡本清

 
『原価計算理論』と『原価計算技法』との統合をその研究の達成目標とする著者が、初版刊行以来つねに時代を見越した改訂を重ね、ついに2000年春に、過去最大の大改訂を行ない出版されたものが「六訂版」である。

六訂版では新たに2章を加え『第11章 企業予算』では、企業全体の収益と費用、収入と支出の相互関係を読者が理解できるよう今まで未収録のテーマを、また『第18章 経営戦略の策定と遂行のための原価計算』では、企業環境の激変に対応できるよう、経営戦略の本質を考察し、それに役立つ原価計算技法の内容を検討した。

そのほか随所で削除、訂正、加筆を行い、21世紀をリードするにふさわしい原価計算書のバイブルである。


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第1章 原価計算の基礎知識


第1節 原価計算の意義

1.企業の経済的データ処理システムとしての原価計算
2.情報処理システムとしての原価計算の特徴
3.原価計算の目的一原価計算が生み出す経済的情報は何に使われるか
4.異なる目的には,異なる原価を
5.原価計算の定義
6.本書の読者に期待すること

第2節 原価の一般概念
1.原価計算基準における原価の一般概念――原価計算制度上の一般原価概念および非原価項目
2.アメリカ会計学会による原価の一般概念
3.広義における原価の一般概念および支出原価と機会原価

第3節 原価の基礎的分類
1.形態別分類
2.製品との関連における分類
3.製造原価,販売費,一般管理費,総原価
4.具体例

第4節 コスト・フローと原価計算の手続
1.経営活動におけるコスト・フロー
2.費目別,部門別,製品別計算

第5節 原価単位と原価計算期間
1.原価単位
2.原価計算期間

第6節 原価計算の種類と形態
1.原価計算の種類
(1)原価計算制度と特殊原価調査
(2)全部原価計算と直接原価計算
(イ)伝統的接近方法(ロ)貢献利益的接近方法
(3)実際原価計算,見積原価計算,標準原価計算
2.原価計算の形態
(1)個別原価計算(2)総合原価計算

第7節 原価計算と責任会計
1.企業組織と責任センター
2.責任会計の定義
3.責任会計における報告システム
4.勘定科目分類表と会計データの多元的分類
5.原価の管理可能性にもとづく分類――管理可能費と管理不能費
6.営業量の変化にもとづく原価の分類――変動費と固定費
(1)コスト・ビヘイビァー
(2)コスト・ビヘイビァーの類型
(イ)変動費(ロ)固定費(ハ)準変動費(ニ)準固定費
(3)アクティビティ・コストとキャパシティ・コスト
(4)責任会計における費目別勘定分類とコスト・ビヘイビァー

第2章 商的工業会計――原価計算以前の工業会計――

第1節 商的工業会計の計算原理

1.商品勘定における売上原価と売上総利益の計算方法
2.製造企業における丼勘定方式

第2節 商的工業会計の計算例

第3節 商的工業会計の欠陥と原価計算の誕生

1.商的工業会計の長所と短所
(1)長所(2)短所
2.原価計算の誕生

第3章 見積原価計算

第1節 見積原価計算の計算原理

1.丼勘定方式における原価見積の必要性
(1)原価見積と見積原価の区別(2)丼勘定方式と原価見積との関係
2.丼勘定方式から見積原価計算へ
(1)不正確な原価見積から生ずる破綻(2)原価見積の正確性を検証する方法

第2節 見積原価計算の長所と短所
1.長所
2.短所

第3節 見積原価計算から実際原価計算へ

第4章 実際原価計算総説および実際単純個別原価計算

第1節 実際原価計算総説

1.実際原価計算の目的
2.実際原価の本質
3.歴史的原価と歴史的原価計算
4.実際正常原価と実際正常原価計算
5.製品原価と期間原価

第2節 実際単純個別原価計算とその方法
1.製造指図書と原価計算票
2.製造直接費の直課と製造間接費の配賦
3.原価記録と財務記録

第3節 材料費会計
1.材料と材料費の分類
2.材料の購入,検収および記帳手続
3.材料購入原価の計算
(1)理論上の材料購入原価(2)実務上の材料購入原価
4.材料費の計算
5.材料実際消費量の把握
(1)継続記録法(2)棚卸計算法
6.材料実際消費単価の計算
(1)先入先出法(2)移動平均法(3)月次総平均法
(4)継続的後入先出法(5)期間的後入先出法
7.材料消費単価計算方法の比較
8.材料の出庫および記帳手続
9.材料の管理
(1)材料の会計管理
(イ)会計管理の意味(ロ)材料の実地棚卸
(ハ)帳簿残高と実際残高との照合(ニ)棚卸差額の会計処理
(2)ABC分析(3)経済的発注量

第4節 労務費会計
1.労務費の分類
(1)支払形態による分類
(イ)労務主費(ロ)労務副費
(2)消費形態による分類
(イ)直接労務費(ロ)間接労務費
2.支払賃金の計算と記帳手続
3.消費賃金の計算と記帳手続
(1)直接工の消費賃金の計算と記帳手続
(イ)直接労務費の計算(ロ)直接工の消費賃率
(ハ)直接工の作業時間測定とその記録(ニ)直接工の消費賃金の記帳手続
(2)間接工の消費賃金の計算と記帳手続

第5節 直接経費の計算と記帳手続
1.直接経費の内容
2.外注加工賃の処理方法
(1)外注加工賃の定義(2)外注の当事者
(3)外注加工の行なわれる理由
(4)外注加工の形態とその会計処理
(イ)無償支給の場合(ロ)有償支給の場合

第6節 製造間接費会計――その実際発生額の費目別把握
1.製造間接費統制勘定と製造間接費元帳
2.間接経費の種類とその把握方法
(1)支払経費(2)月割経費(3)測定経費(4)発生経費
3.実際製造間接費の記帳手続

第7節 製造間接費の製品別配賦基準
1.製品別配賦基準の種類
(1)価値的基準(2)物量基準
2.製品別配賦基準選択の一般原則
(1)価値移転的原価計算の場合(2)価値回収的原価計算の場合
3.製品別配賦基準の比較
(1)直接材料費基準(2)直接労務費基準
(3)直接作業時同基準(4)機械作業時間基準
4.製品別配賦基準によって配賦される製造間接費の範囲

第8節 製造間接費の正常配賦
1.製造間接費の実際配賦とその欠陥
2.製造間接費正常配賦の理論
3.正常生産量と基準操業度
(1)操業水準
(イ)理論的生産能力(ロ)実際的生産能力
(ハ)平均操業度(ニ)期待実際操業度
(2)基準操業度の変遷
4.製造間接費予算
(1)固定予算と変動予算
(2)公式法変動予算と実査法(多桁型)変動予算       
(イ)公式法変動予算(ロ)実査法変動予算
5.正常配賦計算例のための計算条件
(1)操業水準にかんする条件(2)公式法変動予算
6.実際的生産能力基準の正常配賦
(1)実際的生産能力基準の正常配賦率(2)正常配賦額の計算
(3)正常配賦額と実際発生額との比較(4)補充率とその欠陥
(5)配賦差額の原因分析
(イ)固定予算を使用する場合(ロ)変動予算を使用する場合
(6)配賦差額の処理
7.平均操業度基準の正常配賦
(1)平均操業度基準の正常配賦率(2)正常配賦額の計算
(3)正常配賦額と実際発生額との比較
(4)配賦差額の原因分析――変動予算を使用する場合
(5)配賦差額の処理
8.期待実際操業度基準の正常配賦
9.基準操業度の選択
10.操業度差異の再検討
(1)固定費率の性格(2)伝統的操業度差異の欠陥
(3)操業度差異の改善
(イ)物的資料にもとづく操業度差異分析
(ロ)機会原価にもとづく操業度差異分析

第5章 実際部門別個原価計算

第1節 部門別原価計算の目的
第2節 原価部門の設定
第3節 製造部門と補助部門
第4節 部門個別費と部門共通費
第5節 部門共通費の配賦基準
第6節 補助部門費の配賦
第7節 複数基準配賦法
第8節 補助部門間の用役の授受

1.直接配賦法
2.相互配賦法
(1)要綱の相互配賦法(2)連続配賦法(3)連立方程式法
3.階梯式配賦法

第9節 部門別製造間接費正常配賦率の計算
第10節 部門別製造間接費の正常配賦
第11節 実際製造間接費の部門別集計
第12節 部門別製造間接費配賦差額の分析
第13節 部門別原価計算の新動向

第6章 実際総合原価計算

第1節 単一工程単純総合原価計算

1.仕掛品の進捗度と完成品換算量
(1)月初,月末仕掛品のない場合の計算法
(2)月初仕掛品はないが,月末仕掛品のある場合の計算法
(3)月初および月末仕掛品のある場合の計算法
2.平均法
(1)平均法とは何か(2)平均法の計算例題
(3)平均法による総合原価計算表(4)平均法の特徴
3.先入先出法
(1)先入先出法とは何か
(2)先入先出法の計算例題
(イ)修正先入先出法(ロ)純粋先入先出法
(3)先入先出法による総合原価計算表
(4)先入先出法の特徴
4.後入先出法
(1)後入先出法とは何か
(イ)月初仕掛品換算量=月末仕掛品換算量の場合
(ロ)月初仕掛品換算量<月末仕掛品換算量の場合
(ハ)月初仕掛品換算量>月末仕掛品換算量の場合
(2)後入先出法の計算例題
(3)後入先出法による総合原価計算表(4)後入先出法の特徴
5.減損と仕損
(1)減損と仕損の内容
(2)正常発生額と異常発生額の処理原則
(イ)正常発生額の処理(ロ)異常発生額の処理
(3)正常減損費の処理方法
T 正常減損度外視の方法
(イ)正常減損が工程の始点または途中で発生した場合の計算
(ロ)正常減損が工程の終点で発生した場合の計算
U 正常減損非度外視の方法
(イ)正常減損が工程の始点で発生した場合の計算
(ロ)正常減損が工程の終点で発生した場合の計算
(ハ)正常減損が工程の途中の一定点で発生した場合の計算
(ニ)正常減損が工程を通じ平均的に発生した場合の計算
(ホ)正常減損率が安定している場合の計算
(ヘ)月初仕掛品と先入先出法
(4)正常仕損と異常仕損
(イ)正常仕損度外視の方法(ロ)正常仕損非度外視の方法
6.異質的原材料の投入


第2節 工程別単純総合原価計算

1.全原価要素工程別単純総合原価計算
T 累加法
(1)累加法とは何か(2)累加法の計算例
(3)追加投入原材料と前工程費
(4)追加投入原材料による製品の増量
U 非累加法
(1)非累加法とは何か(2)非累加法の計算例
2.加工費工程別単純総合原価計算
(1)加工費法の適用される生産形態
(2)加工費工程別単純総合原価計算の計算例

第3節 組別総合原価計算
1.組別総合原価計算の方法
2.単一工程組別総合原価計算の方法
3.加工費工程別組別総合原価計算の方法
4.全原価要素工程別組別総合原価計算の方法

第4節 等級別総合原価計算

1.等級別総合原価計算の方法
(1)等級製品(2)等価係数と等価比率
(3)単純総合原価計算に近い等級別総合原価計算と組別総合原価計算に近い等級別総合原価計算
2.等級別総合原価計算の計算例

第5節 連産品の原価計算

1.連産品と連結原価
2.連産品原価の計算方法
(1)連結原価と分離点後の個別費(2)連結原価の按分計算とその計算目的

第7章 標準原価計算

第1節 標準原価計算総説

1.実際原価計算の欠陥
(1)実際原価の変動性(2)「ころがし」計算をする実際原価計算
2.標準原価計算の誕生
(1)能率測定尺度としての標準原価(2)非通算方式の採用
3.標準原価計算の手続概要とコスト・コントロール・サイクル
4.標準原価の種類
(1)当座標準原価と基準標準原価(2)原価標準設定の基礎水準
(3)理想標準原価,正常標準原価,現実的標準原価

第2節 原価標準の設定
1.原価標準の設定と標準原価委員会
2.標準原価カード
3.直接材料費標準の設定
(1)材料消費量標準の設定(2)材料価格標準の設定
4.直接労務費標準の設定
(1)標準作業時間の設定(2)標準賃率の設定
5.直接経費標準の設定
6.製造間接費標準の設定
(1)原価管理標準と製品原価標準
(2)原価管理標準
(イ)変動予算(ロ)固定予算
(3)製品原価標準

第3節 標準原価計算の方法

1.パーシャル・プランの計算例−その1(月初仕掛品のない場合)
2.修正パーシャル・プランの計算例−その2(月初仕掛品のある場合)
3.シングル・プランの計算例
4.シングル・プランと作業屑の処理
5.標準総合原価計算における減損と仕損
6.配合差異と歩留差異の計算例

第4節 標準原価差額の原因分析

1.標準原価差額の会計的分析と技術的分析
2.特別調査と経常的調査
3.標準原価差額発生原因
4.統計的品質管理と結合した標準原価差額分析
(1)正常な差異と異常な差異(2)ベル型をなす偶然的差異
(3)標準偏差(4)統計的管理図表の原理
(5)統計的管理図表の例(6)統計的管理図表と標準原価との結合

第5節 標準原価差額の会計処理

1.標準原価主義者の主張
2.原価計算基準における原価差異の会計処理

第6節 標準の改訂
1.旧標準が正しかった場合
(1)期中における新標準の採用(2)期末における新標準の採用
2.旧標準が誤りであった場合

第8章 原価・営業量・利益関係の分析

第1節 短期利益計画のための会計情報

1.企業予算と大綱的短期利益計画
2.希望利益の算定
3.短期利益計画に不適当な伝統的損益計算書
4.原価・営業量・利益の関係

第2節 損益分岐図表
1.損益分岐図表
2.貢献利益の重要性

第3節 損益分岐分析の計算公式
1.損益分岐点の売上量
2.損益分岐点の売上高
3.希望営業利益を獲得する売上高
4.売上高の一定の割合の希望営業利益をあげる売上高
5.安全率
6.経営レバレッジ係数

第4節 損益分岐分析の仮定

第5節 損益分岐分析の特殊問題
1.営業量の測定基準
2.営業外損益の取扱

第6節 CVPの感度分析
1.不確実性と感度分析
2.感度分析の計算例

第7節 多品種製品のCVP分析
1.セールス・ミックス一定の仮定
2.多品種製品のCVP分析計算例

第8節 全部原価計算の損益分岐分析
1.伝統的損益分岐分析モデルの仮定
2.貢献利益を使用する方法
3.売上総利益を使用する方法

第9章 原価予測の方法――原価の固変分解

第1節 原価予測方法の基本的分類

第2節 IE法

第3節 過去の実績データにもとづく予測法

1.過去の実績データの取扱
2.費目別精査法
3.高低点法
4.Y軸との交点の意味
5.スキャッター・チャート法
6.回帰分析法
(1)単純回帰と多重回帰(2)最小自乗法
(3)単純回帰分析の計算例(4)回帰直線の信頼度と決定係数

第10章 直接原価計算

第1節 直接原価計算の本質
1.直接原価計算の定義
2.直接原価計算の特徴

第2節 直接原価計算の生成
1.製造間接費正常配賦の難点
2.全部原価計算の複雑性――売上高と比例して増減しない営業利益
3.全部原価計算による営業利益と直接原価計算による営業利益

第3節 直接原価計算の発展
1.セグメント別損益計算
2.固定費の段階的差引計算と貢献利益法
(1)個別固定費,共通固定費およびセグメント・マージン
(2)マネジド・コストとコミッテッド・コスト
(3)管理可能固定費,管理不能固定費および管理可能利益
(4)結び
3.直接原価計算論争
(1)マープルによる未来原価回避説の提唱
(2)直接原価計算論争の問題点
(3)全部原価計算と直接原価計算との調整
4.直接原価計算制度における固定費調整の方法
(1)固定費調整の一般式
(2)直接実際原価計算制度における固定費調整の方法
(イ)「ころがし」計算法(ロ)一括調整法
(3)直接標準原価計算制度における固定費調整の方法
(4)固定費調整の勘完処理
5.直接標準原価計算
(1)直接標準原価計算の本質
(2)直接標準原価計算における予算・実績差異分析
6.価格決定と直接原価計算
(1)全部原価基準による価格決定
(イ)価格決定方法
(ロ)全部原価基準による価格決定方法の長所
(ハ)全部原価基準による価格決定方法の短所
(2)損益分岐分析による価格決定
(イ)価格決定方法
(ロ)損益分岐分析による価格決定方法の長所
(ハ)損益分岐分析による価格決定方法の短所
(3)直接原価基準による価格決定
(イ)価格決定方法
(ロ)直接原価基準による価格決定方法の長所
(ハ)直接原価基準による価格決定方法の短所
(4)結び

第4節 直接原価計算の新展開――直接原価計算とリニァー・プログラミングとの結合
1.最適セールス・ミックスの決定
2.リニァー・プログラミングとは何か
3.グラフによる解法
4.計算による解法の大筋
(1)不等式を等式に変換(2)シンプレックス法(3)シンプレックス表

第11章 企業予算――利益計画と利益統制――

第1節 企業予算総説
1.企業予算とは何か
2.予算管理システムのプロセス
3.予算管理システムの役割
(1)計画職能(2)統制職能
(3)調整,コミュニケーション,インセンティブ誘発職能
4.予算管理システムの体系

第2節 基本予算の構成とその編成手続
1.基本予算の構成
2.全部原価計算方式による基本予算編成手続

第3節 基本予算編成例題

第4節 予算統制の計算例題――予算・実績差異分析

第5節 売上高の予算・実績差異と分析

第12章 事業部の業績測定

第1節 事業部の本質
1.職能部門制組織と事業部制組織
2.利益センターと投資センター

第2節 事業部長の業績と事業部の業績

第3節 事業部長の業績測定尺度
1.事業部損益計算書
2.管理可能営業利益
3.管理可能投下資本利益率
4.税引前管理可能残余利益

第4節 事業部の資本コスト率

第5節 事業部自体の業績測定尺度

第6節 事業部投資額の決定における諸問題
1.事業部投資額に含まれる資産の範囲
(1)管理可能投資額(2)総投資額(3)本部保有資産の事業部への配分
2.事業部固定資産の評価
(1)再調達時価(取替原価)(2)取得原価総額(3)正味簿価

第7節 内部振替価格
1.内部振替価格の問題
2.市価基準
3.全部原価基準
4.差額原価基準(限界原価または変動費基準)
5.全部標準原価加算基準
6.標準差額原価加算基準(標準限界原価または変動費加算基準)
7.二重価格基準
8.数学的計画法
9.内部振替取引の会計処理

第13章 営業費計算

第1節 営業費の意義
1.営業費の内容
2.増大した営業費計算の重要性
3.営業費と製造原価との比較
4.営業費計算の主要問題

第2節 営業費の分類
1.営業費の分類基準
2.営業費の分類例

第3節 販売費の機能別分類とその管理
1.注文獲得費と注文履行費
2.注文獲得費の管理
3.注文履行費の管理

第4節 販売費の分析
1.販売費のセグメント(業務区分)別分析
2.製品品種別分析
(1)純益法(2)貢献利益法
3.販売地域別分析

第14章 差額原価収益分析

第1節 差額原価収益分析とは何か
1.非反復的意思決定
2.意思決定における関連原価,差額原価および埋没原価
3.時間価値と差額原価収益分析

第2節 時間価値を考慮しない差額原価収益分析の計算例
1.注文引受可否の意思決定
2.自製か購入かの意思決定
3.在庫管理のための経済的発注量についての意思決定

第15章 費本予算――総説,意思決定モデルおよびキャッシュ・フローの予測

第1節 資本予算総説
1.資本予算における意思決定計算の基本的枠組
(1)冒険企業の損益計算(2)現代企業の損益計算
(3)設備投資プロジェクトの損益計算
2.設備投資案の分類
3.時間価値とその基本公式
(1)複利計算と終価係数(利殖係数;複利元利率)(2)割引計算と現価係数
(3)年金と年金終価係数(4)年金現価係数
(5)減債基金係数(6)資本回収係数
(7)キャッシュ・フローの期末型と期首型の違い
4.資本予算の問題領域
(1)設備投資の意思決定モデルの問題
(2)設備投資のキャッシュ・フローを予測する問題
(3)資本コストの問題(4)資本配分の問題
(5)その他の問題

第2節 設備投資の意思決定モデル
1.正味現在価値法
2.内部利益率法
3.収益性指数法
4.正味現在価値法,内部利益率法,収益性指数法の比較
(1)独立投資案の採否を決定する場合(2)相互排他的投資案を選択する場合
(3)資本配分を決定する場合
5.その他の意思決定モデル
(1)単純回収期間法(2)単純投下資本利益率法

第3節 設備投資に伴うキャッシュ・フローの予測
1.予想増分キャッシュ・フロー
2.増分キャッシュ・フローと会計上の純利益
3.予測の基本的前提条件の確認
4.投資実施段階別キャッシュ・フローの予測
(1)投資額の見積(2)年々のキャッシュ・フローの見積
(3)投資終了時の見積
5.新規大規模投資におけるキャッシュ・フローの予測   
6.取替投資のキャッシュ・フロー予測と意思決定 
7.設備投資と損益分岐点の生産・販売量
8.リースか購入かの意思決定
9.設備投資とインフレーション
(1)インフレーションの投資利益率に及ぼす影(2)名目利率と実質利率
(3)インフレーションの下でのキャッシュ・フローの予測と資本コスト
(4)インフレ下の設備投資計算例題

第16章 資本予算――資本コストと資本配分

第1節 資本コストの意義と種類
1.資本コストとは何か
2.資本コストの構成要素と影響要因
(1)一般的経済状態,戦争,災害など(2)企業業種の特性
(3)企業経営者の経営および財務上の意思決定(4)その企業の資本需要の規模
3.資本コストの種類
(1)調達資本コストと運用資本コスト
(2)プロジェクト別資本コストと全社的資本コスト
(3)加重平均資本コストの論理

第2節 調達源泉別資本コストと加重平均資本コストの測定法
1.負債の資本コスト
2.留保利益の資本コスト
(1)配当割引モデルによる留保利益の資本コスト測定法
(2)資本資産評価モデルによる留保利益の資本コスト測定法
3.普通株発行による資金の資本コスト
(1)配当割引モデルによる普通株発行の資本コスト
(2)CAPMによる普通株発行の資本コスト
4.加重平均資本コスト

第3節 資本配分
1.予算制約のある資本配分問題を解く簡便法
2.限界資本の加重平均資本コストと資本配分

第17章 企業環境の激変と原価計算の変貌

第1節 企業環境の変化とわが国製造企業の対応
1.生産志向的環境から市場志向的,国際競争的経済環境へ
2.わが国製造企業の生産革命

第2節 日本的経営の基礎を構築する小集団活動と5S,TQC,TPM
1.小集団活動と5S
2.TQC
3.TPM

第3節 職能別原価の拡大とライフサイクル・コスティング
1.上流からの管理の重視――研究・開発費の登場
2.ライフサイクル・コスティング
3.ソーシャル・コストと環境会計
4.結び

第4節 品質原価計算の現状と問題点
1.品質原価計算とPAFアプローチ
2.品質原価計算の特徴
(1)品質保証活動原価の把握(2)品質原価計算の目的
3.品質原価計算の課題
(1)品質原価に含める原価の範囲とその測定方法
(2)品質原価計算の基本思考――短期最適思考
(3)日本企業における品質管理
(4)アメリカの品質管理の変貌と品質原価計算の新たな課題

第5節 バックフラッシュ原価計算
1.バックフラッシュ原価計算とは何か
2.期末在庫品ゼロの場合のバックフラッシュ原価計算
3.期末在庫品が残る場合のバックフラッシュ原価計算
4.バックフラッシュ原価計算の変り種

第18章 経営戦略の策定と遂行のための原価計算

第1節 企業環境の激変と経営戦略のための会計情報

第2節 経営戦略の本質と種類
1.経営戦略とは何か
2.経営戦略のレベル
3.製品のライフ・サイクルとその段階別戦略
4.個別事業の一般戦略
5.コア・コンピタンス(競争力の中核)

第3節 プロダクト・ポートフォリオ・マトリックス(PPM)
1.ボストン・コンサルティング・グループの取り組んだ問題
2.全社的資金の望ましい流れ
3.プロダクト・ポートフォリオ・マトリックスの内容
4.PPMの評価
(1)PPMの長所(2)PPMの短所

第4節 戦略的コスト・マネジメント
1.標準原価計算の原価管理機能低下
2.戦略的コスト・マネジメント――原価企画・原価維持・原価改善の相互関係

第5節 原価企画
1.原価企画の本質
(1)顧客重視の市価主導型原価計算
(2)源流管理
(3)量産体制以前における目標原価の作り込み
(4)原価削減の方法としての価値工学
(5)職能横断的チーム活動
(6)価値連鎖とライフサイクル・コスティング
2.原価企画の実施プロセス
3.目標原価計算の計算例
(1)クロス・ファンクショナル・チームによる新商品構想の樹立
(2)顧客の求める製品特性とその相対的重要性
(3)目標原価の決定
(4)目標原価と成行原価との差額の計算
(5)品質機能展開マトリックスの作成
(6)機能原価分析
(7)目標原価と成行原価との構成部品別または機能別比較
(8)ブレーン・ストーミングによる原価削減方法の探求
(9)目標原価の達成と未達成
(10)目標原価計算の計算プロセス要約

第6節 原価維持
1.原価維持の方法
(1)標準化の進め方
(2)変動費の管理
(3)準変動費および固定費の管理
(4)自由裁量固定費の管理
2.設備管理と標準原価計算との結合
(1)脱皮を必要とする標準原価計算
(2)設備総合効率の意義
(3)標準原価計算にたいする設備総合効率の導入

第7節 原価改善とその経済的効果測定

第8節 活動基準原価計算
1.活動基準原価計算の生成
(1)活動基準原価計算(ABC)とは何か
(2)企業環境の激変と原価構造の変化
(3)原価構造の変化による伝統的原価計算の陳腐化
2.活動基準原価計算の方法
(1)なぜ活動なのか――顧客思考と価値連鎖
(2)企業活動の構造――価値連鎖プロセス,経営プロセス,活動およびタスク
(3)コスト・ドライバー―資源ドライバーと活動ドライバー
(4)支援活動の階層とコスト・ドライバー
(5)活動基準原価計算の手続
3.活動基準原価計算の例題

第9節 活動基準管理
1.活動基準管理(ABM)とは何か
2.経営プロセスにおける活動分析
3.非付加価値活動の例示
4.活動分析の例示

第10節 ABCとABMのまとめ
1.ABCとABMの相互関係――原価割当視点とプロセス視点
2.ABCとABMの評価
(1)ABCの提供する製品戦略情報
(2)持続的競争優位を確保するためのABM
(3)問題の鍵は設定する活動の精粗
(4)ABCは経常計算か特殊原価調査か

第11節 バランス・スコアカード
1.バランス・スコアカードとは何か
2.ビジョンと戦略を4つの視点へ転換
3.顧客の視点におけるターゲット,価値提案プログラムおよび業績評価指標
4.4つの視点の結合関係

第12節 経済付加価値(EVA)――新しい企業環境と業績評価基準
1.投資資金のボーダレス化とアメリカン・スタンダードの浸透
2.企業の資金調達方法の変化―間接金融から直接金融へ
3.株式市場における企業の格付けと株価の重要性
4.従来の企業業績測定方法の欠陥
5.株主重視の業績評価指標
6.経済付加価値(EVAR)の計算方法
7.わが国の有力企業におけるEVAの浸透

第19章 原価計算の過去,現在,将来

1.主要な原価計算目的の変遷と原価計算技法の変化
2.われわれはどこにいるのか?――原価計算理論の現状認識
(1)ホーングレン教授による原価計算理論の歴史的発展段階説
(2)筆者による原価計算理論の歴史的発展にたいする認識
3.「異なる目的には,異なる原価を」の理論体系
4.原価計算理論研究の現代的課題
(1)「経営戦略の策定と遂行のための原価計算」の理論的枠組の構築
(2)経営戦略と環境会計
(3)利益配分のための原価計算
5.結び――原価計算の将来


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