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書籍名 財務諸表監査
理論と制度 【基礎篇】
著者 鳥羽 至英
定価 \4,620 (本体\4,200+税10%)
発行年月日 2009/04
サイズ B5判・416頁
書籍Nom. ISBN 978-4-7658-0550-6

▽2色刷
 

目次
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2010.7.6 監査基準改訂(平成21年4月9日)に伴い
第21章「財務諸表監査とゴーイング・コンサーン」の一部を改訂します。(2010.7.20更新)

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財務諸表監査【基礎篇】


「なぜ、そのように考えるのか?」「なぜ、それが問題なのか?」「なぜ、そのようになったのか?」という視点で徹底解説。

財務諸表監査の全体像を明らかにした著者集大成の待望のテキスト。
財務諸表監査の基礎理論と制度を解説。

豊富な練習問題・用語解説した用語リサーチ・文献紹介なども充実
研究テーマでは制度から離れて監査における著者の考えや問題意識を記述

《主要内容》

監査の主題と監査の基本型/監査概念と監査の生成基盤/財務諸表監査の枠組み/不正・誤謬・違法行為・重要な虚偽表示/保証業務と監査業務/財務諸表監査の担い手/証券市場と金融商品取引法監査/監査基準/会計原則/独立性/注意の標準/監査人の責任/監査プロセス/監査手続きの枠組み/監査リスク・アプローチ/重要性概念/監査証拠/監査報告書/監査意見/意見不表明報告書/ゴーイング・コンサーン

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目次

はしがき
本書を読まれる前に
               
第T部 監査の枠組みと基礎概念

第1章 監査の主題と監査の基本型

1.監査概念を理解する前に                
2.監査の主題
               
(1)監査の主題と監査対象
(2)言明の監査
(3)非言明の監査
3.言明の監査の基本的枠組み                
(1)監査上の認識の特徴
(2)保証の特徴
4.非言明の監査の基本的枠組み                
(1)監査上の認識の特徴
(2)保証の特徴
5.会計監査と業務監査
6.本章のまとめ

第2章 監査概念と監査の生成基盤

1.監査概念
               
(1)監督と監査──監督機能からの分離
(2)監査の定義

2.監査の生成基盤としての社会的関係
3.潜在的な利害の対立と監査の主題
               
(1)情報の質にかかる潜在的な利害の対立
(2)経営行為の質にかかる潜在的な利害の対立
4.監査の依頼人──監査用役の利用者か
5.監査の生成基盤と二元監査システム ──投資者のための監査か会社の所有者のための監査か
6.本章のまとめ



第3章 財務諸表監査の基本的枠組み
              
1.財務諸表監査と監査市場
(1)法定監査
(2)任意監査
2.監査の主題としての財務諸表
(1)経営者の言明としての財務諸表
(2)財務諸表の基本的性格
3.財務諸表監査における監査人の役割
(1)理念型としての財務諸表監査の枠組み
4.財務諸表監査の基本的枠組み
(1)単一目的監査としての財務諸表監査
(2)多目的監査としての財務諸表監査
5.財務諸表監査の枠組みと監査人の役割をめぐる期待ギャップ
(1)期待ギャップ1
(2)期待ギャップ2
6.本章のまとめ

第4章 不正・誤謬・違法行為と財務諸表の重要な虚偽表示
              
1.不正概念の枠組み
(1)不正の範疇と会計上の不正
(2)言明不正
(3)財産不正
(4)不正の態様と財務諸表監査
2.誤謬概念の枠組み
3.違法行為の枠組み
(1)違法行為
(2)財務諸表監査の枠組みにおける違法行為の位置づけ
(3)違法行為の監査手続
4.虚偽表示
5.本章のまとめ

第5章 保証業務の拡大と監査業務

1.保証業務という用語の誕生
(1)情報の信頼性についての第三者評価としての保証業務
(2)行為(業務状況)の第三者評価としての保証業務
2.保証業務の概念的枠組み
(1)保証の主題
(2)保証契約の型
(3)認識活動の名称
(4)保証業務の名称
(5)保証の型
3.本章のまとめ

第U部 財務諸表監査の担い手と監査規範(制度的基盤)

第6章 財務諸表監査の担い手

1.財務諸表監査の担い手としての公認会計士
(1)公認会計士法の制定
(2)財務書類の監査証明業務
(3)公認会計士制度の骨格
2.国による公認会計士の資格認定制度
3.特殊法人としての日本公認会計士協会
4.日本公認会計士協会への公認会計士の強制加入制度
5.監査法人制度
(1)監査法人の設立と社員
(2)監査法人の種類と責任
(3)監査法人をめぐる問題
6.本章のまとめ

第7章 証券市場と金融商品取引法監査

1.金融商品取引法の枠組みと証券市場
2.投資者保護と市場参加条件
(1)証券市場への参加原則
(2)投資者保護の意味
3.企業内容開示制度の理念と制度の枠組み
(1)企業内容開示制度
(2)投資情報の作成と正確性
(3)投資情報の提供と適時性
(4)投資情報の利用と平等性
4.企業内容開示制度と開示書類
(1)発行市場における企業内容開示制度
(2)流通市場における企業内容開示制度
5.金融商品取引法のもとでの開示書類の信頼性の保証
(1)監査による保証系列──財務諸表の監査
(2)監査による保証系列──内部統制報告書の監査
(3)レビューによる保証系列──四半期連結財務諸表のレビュー
6.本章のまとめ

第8章 一般に認められた監査基準

1.一般に認められた監査基準の形成
(1)監査基準の形成──アメリカの場合
(2)監査基準の形成──わが国の場合
2.一般に認められた監査基準とその基本的性格
(1)役割基準としての監査基準
(2)監査人の行為を規制する基準としての監査基準
(3)財務諸表監査全体の品質基準としての監査基準
(4)財務諸表監査の規範としての監査基準
(5)責任基準(免責基準)としての監査基準
(6)専門職業基準としての監査基準
(7)利害調整の基準としての監査基準
3.監査基準と監査関係者
4.わが国における監査基準の体系と規範性
(1)「我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準」の体系
(2)「我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準」の階層的構造
(3)企業会計審議会『監査基準』の体系
5.わが国における監査基準の設定プロセス
(1)監査基準の設定主体
6.本章のまとめ

第9章 一般に認められた会計原則

1.一般に認められた会計原則の形成
(1)会計原則の形成──アメリカの場合
(2)会計原則の形成──わが国の場合
2.一般に認められた会計原則の意義
(1)会計原則の階層構造と規範性
(2)一般に認められた会計原則の枠組みと財務諸表の適正表示
3.本章のまとめ

第10章 監査人の独立性
1.監査人の独立性概念──精神的独立性
2.監査人の独立性──外観的独立性
(1)排除要因
(2)積極的対応要因
(3)留意要因
(4)社会選択要因
3.本章のまとめ

第11章 監査人の注意の標準
1.財務諸表監査の概念的枠組みにおける注意の標準
2.職業的専門家としての正当な注意
(1)職業的専門家としての正当な注意概念の系譜
(2)監査人(善良なる管理者)の注意義務
3.職業的専門家としての正当な注意と職業的懐疑心
4.本章のまとめ

第12章 監査人の責任
1.財務諸表監査における監査人の責任の枠組み
(1)監査関係者に対する監査人の法的責任の枠組み
(2)依頼人に対する損害賠償責任
(3)監査の失敗と監査人の法的責任
(4)第三者に対する損害賠償責任
(5)挙証責任の転換
2.社会一般に対して負う公認会計士の責任
3.監査人の責任と監査基準
(1)『監査基準』の法的地位
(2)免責基準としての「一般に公正妥当と認められる監査の基準」の法的有効性
4.本章のまとめ

第V部 財務諸表監査における監査認識


第13章 監査プロセス

1.監査契約プロセス
(1)著しい利害関係の有無のチェック
(2)監査の主題の特定
(3)監査契約書における監査基準準拠の意味
2.監査証拠プロセス
3.監査報告プロセス
4.本章のまとめ

第14章 監査手続の概念的枠組み

1.監査手続の構造と監査証拠
(1)監査証拠の概念
(2)個別証拠
(3)総合証拠
2.立証の対象──立証命題(監査要点)
(1)財務諸表(会計的言明)と会計上の主張
(2)会計的意味(監査要点)の識別
(3)監査要点(立証命題)の構造
(4)監査手続における監査要点の意味
3.本章のまとめ

第15章 監査リスク・アプローチ

1.監査リスク・アプローチの理論的根拠
(1)監査手続に対する基本的な考え方
(2)実証主義と監査手続
(3)反証主義と監査手続
2.監査リスク・アプローチの意義と適用
(1)監査リスク・モデル
(2)固有リスク(IR)
(3)統制リスク(CR)
(4)発見リスク(DR)
(5)監査リスク(AR)
(6)固有リスク(IR)と統制リスク(CR)と発見リスク(DR)の関係
(7)監査リスク定式の限界と財務諸表リスクの導入
(8)修正監査リスク・アプローチ
3.監査リスク・アプローチと監査手続
(1)監査リスク・アプローチのもとでの監査の進め方
(2)監査リスク・アプローチ──手順1
(3)監査リスク・アプローチ──手順2
(4)監査リスク・アプローチ──手順3
(5)監査リスク・アプローチ──手順4
4.監査リスク・アプローチと監査の有効性と効率性
5.本章のまとめ

第16章 監査上の重要性概念

1.監査上の重要性概念の意義
(1)重要性概念の定義
(2)監査プロセスと重要性
(3)金額的重要性と質的重要性
(4)監査手続上の重要性
(5)監査上の認識と重要性
(6)監査報告と重要性
(7)実用的概念としての重要性
(8)監査人の責任と重要性
2.証拠プロセスにおける重要性判断
(1)重要性基準値(閾値)の設定とその修正
(2)監査計画策定の段階における重要性
(3)監査手続の実施における重要性判断
(4)監査証拠の評価における重要性判断
3.本章のまとめ

第17章 監査証拠の概念的枠組み

1.監査証拠概念
(1)わが国の『監査基準』における監査証拠概念
(2)監査証拠の概念的枠組み
(3)個別証拠の統合としての総合証拠
2.監査証拠の評価プロセス──個別証拠のレベル
(1)証拠の事前評価
(2)証拠資料の評価
(3)個別証拠の事後評価
3.監査証拠の評価プロセス──総合証拠のレベル
(1)個別証拠から総合証拠へ
(2)総合証拠の事後評価
4.本章のまとめ

第W部 財務諸表監査における監査報告

第18章 監査報告書の構造と監査メッセージ

1.監査報告書の意義
(1)標準監査報告書の意義
2.監査メッセージの目的と意味
3 監査報告書の構造
(1)監査報告書におけるメッセージ区分
(2)監査報告書に記載されるメッセージ
4.情報提供機能と追記情報
5.本章のまとめ

第19章 監査意見の類型

1.監査の主題についての監査人の結論
(1)確定証拠と証拠不確定
2.除外事項の意義
(1)除外事項の付された監査報告書の構造
(2)監査手続に関係する除外事項
(3)監査の主題に関係する除外事項
3.除外事項の重要性の判断
(1)監査手続に対する不満足事項の判断
(2)監査の主題に対する不満足事項の重要性判断
4.除外事項の財務諸表への影響を記載することの意味──情報価値
(1)情報の質の評価情報・改善情報
(2)財務諸表の信頼性の格付けと監査意見
5.本章のまとめ

第20章 意見不表明報告書

1.意見不表明の監査報告上の意味
2.重要な証拠不確定と意見不表明
(1)被監査会社から監査手続に対して著しい制約を受けた場合――監査範囲の制約
(2)経営者が経営者確認書の提出を拒否した場合
(3)財産不正の可能性に対する重大な疑いがあるにもかかわらず,それに対する会社側の対応が不十分(不誠実)である場合
(4)重要な監査手続が実施できなかったこと(省略されたこと)による証拠不確定領域を他の監査手続によって十分に確かめることができなかった場合
(5)被監査会社の内部統制に重大な欠陥があるため,基礎的な会計記録全般の信頼性が乏しく,そのため監査手続の実施が著しく制約を受けた場合
3.本章のまとめ

第21章 財務諸表監査とゴーイング・コンサーン

1.ゴーイング・コンサーン問題の展開
2.ゴーイング・コンサーン問題の本質
(1)開示主義(言明主義)の立場
(2)企業リスク評価主義
3.わが国の『監査基準』が採用したゴーイング・コンサーン問題解決のアプローチ ──開示主義の限界
4.ゴーイング・コンサーン問題と監査手続
(1)継続企業の前提が成立しない場合の監査上の対応
(2)継続企業の前提に疑義がある場合の監査上の対応
5.ゴーイング・コンサーン情報の開示と監査報告
(1)経営者側の開示
(2)監査人側の対応
6.本章のまとめ


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