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第1章 経済社会における監査の役割と定義
1.経済社会において監査が果たす役割
企業買収と財務諸表監査
オリンパス社の事例と財務諸表監査
2.監査の定義
アメリカ会計学会による監査の定義
本書における監査の一般的定義と監査の主題
3.財務諸表監査の監査報告書の概説
監査意見と財務諸表の質(信頼性)の保証
監査基準と財務諸表監査の質
4.本章のまとめ
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第2章 財務諸表監査の生成基盤
1.財務諸表監査の生成基盤についての歴史的概観
2.財務諸表監査の生成基盤についての一般的考察
3.財務諸表監査の生成基盤と財務諸表の基本的性質
4.情報の質をめぐる潜在的な利害の対立─ 一般的考察
5.財務諸表の質をめぐる潜在的な利害の対立─委託受託関係と市場取引関係
委託受託関係と財務諸表監査
市場取引関係と財務諸表監査
6.監査の主題
言明の監査
非言明の監査
7.本章のまとめ
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第3章 財務諸表監査の担い手
1.財務諸表監査の担い手としての公認会計士
公認会計士法の制定
公認会計士法に定める業務と財務書類の監査証明業務
公認会計士制度の骨格
2.国による公認会計士の資格認定制度
3.特殊法人としての日本公認会計士協会
4.日本公認会計士協会への公認会計士の強制加入制度
5.日本公認会計士協会による自己規制
自己規制の仕組みを支える基本的規則─会則と倫理規則
『倫理規則』の概要
自己規制の仕組みを支える制度
6.本章のまとめ
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第4章 不正・誤謬・違法行為と財務諸表の重要な虚偽表示
1.不正概念の枠組み
不正の範疇と会計上の不正
言明不正
財産不正
2.不正の態様と財務諸表監査
3.誤謬概念の枠組み
4.違法行為概念の枠組み
財務諸表監査の枠組みにおける違法行為の位置づけ
違法行為の監査手続
5.虚偽表示
6.本章のまとめ
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第5章 証券市場と金融商品取引法監査
1.証券市場の参加条件と投資者の保護
2.企業内容開示制度の理念と制度の枠組み
企業内容開示制度
公表される投資情報の質
投資情報の提供される頻度
投資情報を投資者が等しく利用できる機会
3.企業内容開示制度と開示書類
発行市場における企業内容開示制度
流通市場における企業内容開示制度
4.金融商品取引法のもとでの開示書類の信頼性の保証
監査による保証系列─財務諸表の監査
監査による保証系列─内部統制報告書の監査
レビューによる保証系列─中間連結財務諸表のレビュー
5.本章のまとめ
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第6章 監査基準の形成と意義
1.監査基準の形成
監査基準の形成─アメリカの場合
監査基準の形成─わが国の場合
2.監査基準の基本的性格
役割基準としての監査基準
監査人の行為・判断を規制する基準としての監査基準
財務諸表監査全体の品質基準としての監査基準
財務諸表監査の規範としての監査基準
責任基準(免責基準)としての監査基準
専門職業基準としての監査基準
利害調整の基準としての監査基準
3.わが国における「一般に公正妥当と認められる監査の基準」の体系
企業会計審議会『監査基準』
日本公認会計士協会「監査実務指針」
4.本章のまとめ
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第7章 監査人の独立性と正当な注意
1.監査人の独立性概念─精神的独立性
2.監査人の独立性─外観的独立性
法令・監査基準による外部規制
『倫理規則』による自己規制
社会選択としての自由契約主義
3.財務諸表監査の概念的枠組みにおける注意の標準
4.職業的専門家としての正当な注意
5.職業的専門家としての正当な注意と職業的懐疑心
6.本章のまとめ
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第8章 監査の失敗と監査人の責任
1.監査の失敗
2.財務諸表監査における監査人の責任の枠組み
依頼人(契約当事者)に対する法的責任(民事責任)
第三者に対する法的責任(民事責任)
挙証責任の転換
社会に対する監査人の法的責任(刑事責任・行政処分)
3.監査の失敗・監査人の法的責任・監査基準
責任基準としての「一般に公正妥当と認められる監査の基準」の法的有効性
4.本章のまとめ
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第9章 監査プロセスとアサーションの意義
1.監査契約プロセス
2.監査立証プロセス
3.監査報告プロセス
4.監査立証プロセスとアサーション
アサーション─定義
アサーション─『監査基準』における監査要点との関係
5.財務諸表と立証の対象としてのアサーション
財務諸表レベルのアサーション
財務諸表項目レベルのアサーション
6.本章のまとめ
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第10章 監査リスク・アプローチ
1.監査リスク・アプローチの意義と適用
2.監査リスクとそれを構成する3 つのリスク
監査リスク(AR)
固有リスク(IR)
統制リスク(CR)
発見リスク(DR)
固有リスク(IR)・統制リスク(CR)と発見リスク(DR)の関係
IRとCRの評価に対するアプローチの変遷
3.監査リスク・アプローチの特徴
財務諸表全体の重要な虚偽表示リスクの評価と監査計画の策定
アサーション・レベルの重要な虚偽表示リスクの評価と監査計画の策定
重要性の水準(重要性の基準値または閾値)
4.監査計画の修正
統制リスク(CR)の当初の判断を変更する必要が生じた場合
発見リスク(DR)を目標とする水準以下に抑えることが難しい状況に直面した場合
5.本章のまとめ
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第11章 監査証拠と監査技術
1.監査手続と監査証拠
リスク評価のための監査証拠
立証の材料としての監査証拠
文書的証拠
物理的証拠
口頭的証拠
2.照合の手段としての監査技術
実 査
立 会
確 認
質 問
視 察
閲 覧
証憑突合
勘定突合
帳簿突合
計算突合(独立的計算)
勘定分析
通 査
調 整
再実施
分析的手続
3.アサーション・監査証拠・監査技術─売掛金監査を例にして
4.本章のまとめ
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第12章 監査意見の表明を支える合理的な基礎
1.監査計画の策定─証拠の事前評価
2.監査手続を実施するなかで行われる証拠の評価
3.監査調書の作成とレビュー─証拠の事後評価
4.意見表明の合理的な基礎─個別信念と総合信念
5.本章のまとめ
補論 監査調書の閲覧について
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第13章 監査報告書の構造と監査メッセージ
1.監査報告書の意義
2.標準監査報告書の意義
3.監査メッセージの目的と意味
4.現在の監査報告書の構造
監査報告書におけるメッセージ区分
5.監査報告書における情報提供機能
監査上の主要な検討事項
その他の記載内容
追記情報
6.本章のまとめ
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第14章 監査意見の類型と意見不表明
1.除外事項の意義と機能
除外事項の定義
除外事項の種類
2.標準監査報告書以外の監査報告書の作成
1)アサーションの立証を妨げる監査手続上の制約があった場合
2)アサーションを否定する会計基準違反が検出された場合
3.限定付適正意見が表明された場合において除外事項が財務諸表に与えている影響を記載することの意味─情報価値
4.財務諸表の信頼性の格付けと監査意見
5.本章のまとめ
補論 会計方針の変更と継続性の原則
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第15章 財務諸表監査とゴーイング・コンサーン
1.ゴーイング・コンサーン問題の本質
個別リスク開示主義
GCリスク開示主義
GCリスク評価主義
2.ビジネス・リスク情報の開示とゴーイング・コンサーン問題
経営者の対応
監査人の対応
3.ゴーイング・コンサーン問題と監査手続
1)にかかる監査上の対応と監査報告
2)にかかる監査上の対応と監査報告
4.ゴーイング・コンサーン情報の注記開示と監査報告書上の記載
5.本章のまとめ
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第16章 監査規制と品質管理
1.金融庁による公認会計士制度の運営と規制
金融庁(企画市場局企業開示課)─監査規制を統括する行政機関
公認会計士・監査審査会─主に事前規制を担当する行政機関
証券取引等監視委員会─主に事後規制を担当する行政機関
2.監査法人制度
監査法人の設立と社員
監査法人の種類と責任
指定社員制度
監査法人の社会に対する報告責任と経営の透明性
3.監査法人内で行われる品質管理
監査事務所(監査法人)レベルの品質管理
監査チームレベルの品質管理
4.本章のまとめ
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